珈琲に角砂糖
「凛都ーただいまー!」
玄関から元気な声が聞こえる。
「龍にー。おかえりなさい」
玄関まで龍にーを出迎えに行くと、
さっきまで私の頭の中にいた男が
あのふんわりした笑顔で立っていた。
「お邪魔します!凛都ちゃん!」
「な、なぜ千羽鶴先輩がここにいるのだ!」
「えー?俺龍ちゃんの友達だよー?明日明後日休みだしお泊りに来たんだよー!」
確かに今日は金曜日。
明日明後日学校は休日だ。
「いいだろ凛都ー?今までだってちょくちょく泊まり来てたじゃねーか」
「は?今までは気にした事もなかったから知らない!」
「まあまあ、いいじゃねーか!今日は三人でご飯食べるぞー!羽鶴、お前晩飯何食いたい?」
私なんてお構いなしに会話は広がっていく。
「カレーライス!」
満面の笑みで答える彼も、私なんてお構いなしだ。
「よし、じゃあ今日はカレーだ!」
「ちょ、おい龍にー!勝手な事ばかり言っているが、作るのは私だろう!」
まあ比較的楽なカレーライスを選んでくれた事に少しホッとしているが。