珈琲に角砂糖


「ありがとう天宮さん!」


彼女は何を言い出すのだろうか。


「.....おっしゃる意味がよくわからないのですが」


「えっだって。さっき他の子がこそこそ言ってる言葉止めてくれたでしょう?助けてくれたでしょう?」



私が助けた?


彼女の言葉を理解出来ずに私は固まっていた。


「天宮さんにそんなつもり無かったとしても、私は嬉しかったの!だからありがとうなの!」


凄く嬉しそうに、
柔らかい花のように
彼女は笑った。



『ああ、仲間意識みたいなあー?』


さっきあの子達が言っていた言葉が何故だか頭に浮かんだ。


仲間意識?


そんなのある訳ないじゃない。



だって私は、彼女みたいに素直じゃない。



彼女みたいに花のように笑えない。




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