レインリリー
それとも結婚とは、こういう物なの?





侑右に、パパ起きて!と、顔をペタペタされた崇人が


「うかうか寝てられないな~」


欠伸をしながら起きてきた。


「おはよ。引っ越し、どうだった?」

「あ~。先輩が結婚する事になって、母屋から離れに荷物運ぶだけの簡単な引っ越しだったから割とすぐに終わったよ」

「そうだったんだ。私の知ってる人?」

「会った事あったっけ?前のバイト先の先輩で斉藤さん」


名前は聞いたことが、ある。


「今度からは、ちゃんと言ってね」


私なりに自信のある笑顔で言うと


「うん。なんか、ゴメンな」


いつもの優しい崇人が、そこにはいた。
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