レインリリー
「あの…昨日はゴメン。
あとバイト中、
携帯持ち歩けない決まりで
電話、取れなくてゴメンね」


ひたすら謝る私に


「それだけの気持ちだって事だろ?」


冷たく言い放つ崇人。


「そういうんじゃ無いけど・・・
そう思われても仕方ないのかな。
ホントにゴメン」


こんな時の崇人には、
ただ謝るしかない事を
この2年間で私は学習していた。

みんなが憧れる程にカッコイイ崇人が、
どうしてこんなに私に執着するのか
いつも不思議でならない。

付き合う前も
私になんて大して興味ナイって感じだったし

付き合ったきっかけも
琴子にお薦めされて・・・ってノリだったから

見た目通りのクールな人だと思ってたのに。

2年も付き合ってる私でさえ
その仕草や後ろ姿に
いつもドキドキしてしまう程の
フェロモンを撒き散らしてるのは崇人の方で。

私と付き合ってからも
何度か告られたのも聞いている

嫉妬したいのは私の方
なのに・・・




なんだか最近、
崇人の想いを窮屈に感じてしまう時がある。
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