レインリリー
「所有物?」


「そう。香奈は俺の物だ!って思ってて
本音は誰の目にも触れさせたく
無いんじゃない?
中学の時も関係無い人には
氷のように冷たく接してたでしょ。
今になってみれば、あの時から
そんな感じ、あったのかも」


「家族とか近い人にスゴク執着するみたいな感じ?」


「うん。すっごくモテる人だから
鬱陶しくて、わざと冷たくしてるのかと思ってたけど実は…あれが地だったとか」


「・・・ちょっと怖いんだけど」


「な~に言ってるの。
愛されてる証拠だよ(笑)
あんなにカッコイー彼氏なんだから
少しぐらいは目をつむってあげなよ」


バイトに行く時間だから、またねと
慌ただしく電話を切る琴子は、
相変わらず忙しくやっているよう。

こんな事考えたら贅沢だけど、
好きなように時間を使え、
充実した日々を送るフリーの琴子を少し羨ましく思った。



これって倦怠期?
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