そんな俺の彼女
近くの神社に着くと、元旦だから、ものすごい人で溢れかえっている。
「ほんとにちゃんと手握っててよ。はぐれるよ」
「は、はいっ…」
……でもこれ、俺が先に歩いて実里を引っ張る形じゃ、ちょっと危ない。
「…実里、おいで」
「へっ?」
実里の手をぐっと引っ張って、俺の前に連れてくる。
「とっ、とととと戸田くんっ!? ここここれはっ、あの、その…」
「実里は小さいから、俺の後ろにいたらはぐれる。だから、俺の視界の中にずっといて」
「…あ、ぅ……はい、わかりました…」
……何か、若干俺が後ろから実里を抱きしめてる格好になってるけど………まぁ、良いでしょ。
はぐれるよりは、ずっとマシ。