♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
───
「momoちゃん準備できてるー?」
「は、はーい…………」
できてるけど……!!
これで撮影始めるの?!
私…水着で撮影するのとか初めてだし、
デート風景を撮るとかさっき聞いたし!
それに…………───
勇也も、いるし。
恥ずかしいすぎますっ!!!
私はいつまで経っても、部屋を出ていけない。と、
「momoちゃ~ん?」
「い、今行きまーす!!!」
うっ………。
もうここまで来ると、引き返すことなんて出来ない。
「────よし。」
私は大きく深呼吸してから、部屋を出ていく。
すると立っていたのは、西園寺さん。
「あら、似合ってるじゃない♪」
「そ、そうですか…?」
「もちろんよっ!
……ほら、魁星(カイセイ)くんが待ってるから早く行きなさい」
見ると、西園寺さんが”魁星くん"と言っていた男の子はもう撮影が始まっていた。
「あの、momoです。初めまして!」
魁星くんは、私を見る。
──う、うわぁ…。カッコ良い……。
スラっと通った鼻筋に、とっても綺麗な二重の目。
勇也もカッコ良いけど、魁星くんも負けてないくらい顔が整っている。
…そんな魁星くんの姿も、もちろん水着。
何だか、いきなり恥ずかしくなってきて、カアァッと顔を赤くする。
「俺は、三村 魁星。よろしくね。」
そう言ってニコッと笑う彼に、爽やかな印象を覚えた。
───あぁ。この人はモテるよ。
だって、こんな王子様スマイルを見せられると、やばいですよ。
「よ、よろしくお願いします!!」
若干ドキッとしながらも、挨拶したあと、
私は有紗と勇也の事を思い出した。
…そういえば、あの2人はどこに?
周りをキョロキョロと見回すと、端っこの方に2人の姿が見えた。
見つけた瞬間、勇也と視線がぶつかった。
あっ、勇也だ……!
そして、おーいと私は手を振ろうとした時。
「…………え?」