♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
なんか………
「───モヤモヤする?」
「……。」
俺の顔を横からのぞき込む伊集院は、
図星か。と、くすっと笑う。
…伊集院って、人の気持ち読む天才だろ。
「…別に。」
そのまま認めるのも嫌だし、ちょっと否定してみた。
「素直じゃないわね」
「うるさい。」
何か、伊集院には見透かされっぱなしかも。
水野が好きだって事も、誰にも言ってなかったのに、伊集院は当ててきたし。
俺って、そんなに顔に出てるか?
……まぁ、これから気をつけよう。うん。
そう思いつつ、また水野に目を向ける。
「う~ん……momoちゃん、ちょっと暗い…かな?」
「す、すいません!」
すると、ちょうど注意されてる水野。
見ると、確かに水野の顔はいつもと違って、暗い。
何かあったのか?
「今日のmomo、調子悪いな」
「ね!さっきまで普通だったのに…」
俺らの周りにいる人も、こそこそと話しているのが聞こえた。
どんどん顔色が悪くなっていく水野。
……大丈夫か?
俺が心配していると、水野の隣の方から、何やら視線を感じた。
「……。」
そして、目が合った人物は、ムカつくイケメン───
三村 魁星。
その端整な顔で表情を変えることなく、俺を見る。
その目は、全てを射抜くようにまっすぐで。
俺も、負けじと見る。
──ここで目を逸らしたら……負けだ。
とか何とか、無意味な意地を張る。
負けるな、俺──。
…すると、三村 魁星は目を少し細めて、軽く口角を上げた。
──そう、大人な笑み。
「ちょっと休憩いいですか?」