♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
そして、場の空気がガラッと変わった。
「お願いしまーす」
「え」
そう言って入ってきた水野。
───何が起きたの?
この場にいる、誰もがそう思っただろう。
だって……
「…momo、めっちゃ可愛い…………」
俺たちの他に、見学している人がそう呟く。
さっきまで、暗い表情をしていた人だとは思えない、
耀いている笑顔。
さっきとは全然違う。
そう、まさに”人気モデル"。
オーラとか、水野を取り巻いている全てのもが変わったような、
そんな感じ。
学校では絶対見れない、水野を見て、
やっぱり《momo》なんだな、と改めて実感する。
「何があったんだろう…」
親友の伊集院でさえも、眉を潜めて
その変化に驚いているようだった。
───ほんと、何があったんだか。
…まぁ、元気になったならいいんだけど。
だけど…、やっぱムカつく。
何で三村 魁星と休憩しに行って、帰ってきたら
そんな楽しそうなんだよ?
意味わかんねぇ。
俺が1人で悶々と考えているうちにも、進んでいく撮影。
むしろ、すごい順調で。
「──あ。」
隣にいる伊集院が小さく声を上げる。
「どうした?」
そう尋ねると、バツが悪そうな顔をして、俺を見た。
「……教えてほしい?」
「うん」
伊集院は アレ見て。と小さく指さしながら言った。
アレ……?
──そして、見た瞬間、俺はすぐに後悔した。