♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
人の不幸を喜んでいるなんて……。
私、ダメ人間だね。
「つーか、俺のことはいいから。……水野は?」
「私?」
さっきまでボーッとしてたけど、勇也の言葉でハッとなる私。
学校から次々と帰っていく生徒たち。
その流れの中、立ち止まって話している私達を
チラチラと見ていく人もいる。
勇也は頭を掻きながら…、
何だか苦しそうに、私を見た。
「そ。──告られてたんじゃないの?」
「ぁ……」
そ、そそそうだった。
私…、あの人に……///
勇也に言われて、カァァァと顔を赤くする。
「で、も!断った…し。」
そうだ!私も断ったんだよ!!
──勇也が好きだから。
「はぁぁぁぁああ……。良かったー………」
ホッとしたように、座り込んだ勇也。
──"良かった”?
どういうことだろう?
「まさか佐藤が告うとはな……」
そう、ボソっと呟いた勇也の声は私には届かなかった。
「勇也はさ、……どうして断ったの?」
「……。」
私は、すごく気になっていた質問をぶつけてみた。
…あんな可愛い子を振るなんて。
そんなだったら、私が告白しても玉砕して終わりだと思う。
…私はチラっと勇也を見た。
私が聞いてから、勇也は一言も喋らない。
どうしたんだろ……?
「───俺、」
と、思ったら口を開いた勇也。
その顔をゆっくりと上げて、私の瞳をまっすぐ捕らえる。
その整った顔は、私に何か訴えているようで。
「ゆ、「好きな人いるから。」
うや。と続けようとしたのに、勇也に言葉を遮られた。