♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
「───水野。」
勇也のその瞳は、私をまっすぐ捕らえる。
これって、………────
…自惚れだって事はわかってる。
でも、さっき告白された時と、なぜか重なるんだ。
ドクドク、とうるさく心臓が鳴る。
けれど、やけに心地よい音で。
「俺、」
私はありもしない言葉を思いながら、ギュッと下を向いた。
……お願い、
───”好き"って、言って………?
心の中で、小さく願った。
すぅ…と、勇也が息を吸って。
そして────……
「水野が、「由莉〜!!!広瀬〜っ!!!」」
……はい。まさかの、ここで有紗 登場。
「「……。」」
これには、さすがに私と勇也も黙ってしまう。
え、今なの?というような顔の2人。
「ん?どうしたの?帰ろ!!」
きっと、私達を見つけて走ってきたんだろう。
有紗は、全く状況を把握していない。
…ありさぁぁぁあああ!!!!
ちょっといい感じ(?)な雰囲気になってたのに、
何で………っ!
「はぁ…………、空気読めよ」
「え?広瀬、何?」
「いや、何でも?」
少しご立腹の様子な勇也。
こめかみがピクピクと動いている。
……勇也。怖いです。
「意味わからないやつね。」
「あぁー!もういい帰るぞ!!」
まだ腑に落ちていないみたいだけど「そうだね…」と、私は返事する。