♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
「ふぅー………」
ビルから出た瞬間、大きく息を吸う。
そして、私は自分の家へ帰る道を歩き出す。
今は前髪をあげたりしていない分、
できるだけ、下を向いて歩く。
前から歩いている人と何回かすれ違った。
でも、誰も気付いてないみたい。
……もしかして、周りが暗いから顔が見えてない?
そう思ったとき、心がとても軽くなった気がした。
…今なら大丈夫。
私は顔を上げる。
やっぱり前から歩いてくる人は気付かない。
「…ふふっ♪」
気づけば、私はスキップをしながら鼻歌を歌っていた。
──あー、気持ちいい。