♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥






有紗は私の目を真っ直ぐ見て、そう言った。






「嘘………」



有紗から聞いたとき、
その言葉しか出てこなかった。




「本当よ。…急に言い出したし、私だってびっくりしたんだから。」




本当に……?

勇也が、そんなこと言ったの?



戸惑う私に、有紗は続ける。



「あの時、広瀬はすごい真剣な顔してた。
…今まで見たことがないくらい。」



「っ……!!」




そんなの…、私 、知らないよ?

聞いたこともないよ?






「広瀬が、どんな気持ちでああ言ったのかはわからない。
でも……、広瀬にとって由莉は大切な存在なんだから。ね?
──それだけは、わかってあげてほしいなぁ。」




有紗が、私の手を優しく包み込む。





──…あぁ、友達の言葉って不思議。

今までの絶望的な気持ちは嘘みたい。





今は、こんなにも頑張ろうと思える。








「ぐすっ……、ありがとう。───有紗」




私は有紗に応えるようにして、ぎゅっと抱きついた。








…有紗の言っていた事が、衝撃だったから
完全に信じれるわけではない。



でも……、
有紗の気持ちは十分に伝わったよ。





一人で自信をなくして、
一人で決めつけて。



…勇也は、私なんてもうどうでもいいんだ、
なんて思って。




私はどれだけ自分勝手なんだろう。






「有紗……、私、頑張るから。」



他の子に、負けたりなんかしない。


勇也と、1番仲が良いのは 私だから。










「うん。私はいつだって由莉の味方よ!!」






そう言って、有紗はニコッと笑う。




…私は、何回 この笑顔に助けられてきたんだろう。



数え出すと、きりがないくらい。


でも、私が有紗を助けれたのなんて、あるかわからない。







「さ、そろそろ戻るとしますか!♪」

「よーしっ!!!!」








───だから、
せめて、有紗の気持ちを無駄にはしないように応えたいんだ。









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