♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
ガラッ────
休み時間。
私と有紗は教室に帰ってくると。
「あーっ!!!由莉も有紗も、どこ行ってたのー?!」
私たちを見つけるなり、駆け寄ってくるクラスの子。
チラっと勇也を見ると、やっぱり女子に囲まれていた。
───はぁ。
有紗にはあぁ言われたけど、そんな簡単に立ち直れるわけではないんだよねー…。
私はすっと視線を戻すと、
何とも言えない、このモヤモヤした気持ちを抱えたまま、笑った。
「あはは…ごめんごめん!」
……でも、みんなが心配してくれてたのは嬉しかったりする。←
「もー、先生怒ってたよ?」
「「えっ?!!」」
その子がサラッと言った一言に、
声を合わせて驚く私たち。
「嘘でしょ………」
「ほんと、勘弁してよ……」
「放課後 残っとけだって~。まぁ、頑張って?☆」
さ、最悪……。
今日は撮影あるから、早く帰りたかったのにー…!!
「……有紗、ごめんね。私のせいで……」
「えっ?全然大丈夫よ?
───それより、由莉、後ろ!」
そう言って有紗は、私の後ろの方を指さす。
後ろ……?
何かあるのかな?
そう思い、振り返って私は倒れそうになった。
「──えっ?」
びっくりしたー……。
「どこ行ってたんだよ」
そう不機嫌そうにつぶやく彼───
勇也は、ポケットに両手を突っ込んだまま聞いてきた。
…何か、さっきのさっきだし、あんまり勇也の顔を見れない。
「ど、どこって……、屋上?」
っていうか、何で勇也がいるの?!
さっきまで女子に囲まれてたじゃん!!!
いいの?放っておいても。
「何してたの?」
不機嫌オーラが漂っているままの勇也。
──……ねぇ、どうして怒ってるの?