♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
誰もいない教室
──朝、眩しい光を浴びてベッドから身を起こす。
いつも通りの朝だけど、今日はちょっと違う。
早めに起きて、顔を洗って、髪をセットする。
…前に、勇也が可愛いって言ってくれた、
ちょっと巻いた髪型。
いともより丁寧にメイクをして、
鏡の自分と向き合う。
──…そう。私は、今日 告白する。
昨日の夜、西園寺さんに”逃げてるだけ"と言われて、
やっと、自分にできることがわかった。
『頑張って。』
そう、自分に言い聞かせた。
気合いを入れ直して、心の中で決意を固める。
「由莉、ご飯できたわよー」
「はぁーい」
私は、お母さんに呼ばれ、朝ご飯を食べて、急いで家を出た。
「おはよう」
ドアを開けると、有紗はもう来ていて、「おはよう」と私も言ってから、
学校に向かった。
…告白するって、有紗にちゃんと言わなきゃ!
「あ、あのねっ」
「うん?」
うぅ……、有紗に言うだけでも緊張するなぁ……。
有紗は私の方を向いて、首をかしげる。
でも、ここで緊張なんかしてたら、本番は絶対にできない。
言え。言うんだ。
「私…────告白しようと思って!」
私はギュッと目をつぶって言った。
「え………?」
有紗からはか気がぬけたような声が返ってくる。
やっぱり、びっくりしてるよね…。
「ゆ、由莉…、ほんとに…?」
「うん…」
「え、いつ?」
「出来れば…、今日」
私がそう言うと、有紗はうなだれるように手で顔を覆った。
「有紗?」
「ううん。嬉しくって。」
そう言って私を見た有紗の顔は、とても笑顔だった。
「由莉が、その気になってくれて嬉しいの。
気持ちを伝えることなんて、勇気がいることだしね?」
「…ありがとう」
…有紗が、こんなにも私の事を思っててくれてるなんて、思ってなかった。
「私にできることがあったら、何でも言ってね!全力で応援するからっ!!」
「うん!!!」