♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
───
──
あのあと、チャイムが鳴り、
私たちは急いで教室に戻った。
教室に入ったとき、2人で駆け込んできたから、
もちろん周りからはえ?!というような視線を向けられた。
…有紗だけは少しニヤついていたけど。
休み時間に、有紗に全てを話すと、
「そっか。頑張りなさいよ?」と応援された。
一方、勇也はと言うと、
朝 私が勇也を連れて、ダッシュで走っていったため、
女子から質問攻めにされていた。
「広瀬くん!!朝 何があったの?!」
「やっぱり水野さんと付き合ってるの?!」
などなど。
その中から、たまに悲鳴も聞こえたり。
勇也は「何にもないから」と、それしか答えていない。
そんな様子を視界の端に入れながら、
私は放課後のことをずっと、考えていた。
教室の時間割りは移動教室ばっかりだから、
幸い(?)なことに、勇也と席は近くない。
……っていうか、今 思ったんだけど、
私 すごいことしてない?!!//
勇也の腕引っ張って、教室を出ていくなんて、
好きなのバレバレじゃん!!
嫉妬の塊じゃん!!
そう考えると、よろっとふらついて倒れそうになるのを、
有紗が助けてくれて。
…ダメだ。
今さらだけど、告白なんて………無理!!!
だけど、勇也を呼び出したわけだし…。
…でも、緊張するし。
だけど、勇也も話あるって言ってたし…。
そして、私はああっと頭を抱えた。
こ、ここ告白がこんなに勇気いるなんて……!!
私はどうしたらいいんだ!!!
─…なんて、私がいくら考えようが関係ない。
時間は刻々と迫り…………
「じゃ、明日は小テストあるからな!!!よし。起立!礼!!」
「「ありがとうございましたー」」
──もう放課後です。
チラっと横目で勇也を見ると、思わず目が合って、バッと逸らす。