♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥






でもね──…










「っ、私…、ずっと………勇也が好きだった……」








そう言いながらも、私の瞳からは涙が流れる。



「え、まじで…?」



勇也は信じられないというように目を大きく開き、
私をジッと見つめる。



私はコクコクと何回も首を縦に振った。



「ーっ!!」


勇也は顔を赤くして、片手で口を覆った。






──…私ね、ずっと言いたかったんだよ?



『好き』だって。


私を好きになって。って思ってた。



勇也といると心が温かくなって、居心地がとてもいい。




学校に行くのも、毎日が楽しくて、
早く休み時間になれ!!とか考えちゃって。




いつも、私って勇也の事が好きなんだなぁって実感させられるんだ。







少し肌寒い風が私の頬をかすめる。



勇也は私の頬に手を伸ばし、
指で涙を拭う。



そして、私の頬を優しく包み込み、私のおでこにコツンと頭をつけて。









「──…絶対に、幸せにする。





俺と、付き合ってください。」







そう、顔を赤くして、真剣に言うその表情に、胸がキュンっと高鳴る。








何だか、いつもは滅多にしない顔をした勇也が
とても愛しく思って。







「…私を………、幸せにしてください」




私はそう、勇也に向かって照れくさそうに笑った。





「ははっ、決まってるだろ?」



勇也もそう言って笑う。



……あぁ、これが。



幸せって、こういう事なんだね。










心の内から、ふわふわと気持ちよくなって、
まるで夢でも見てるみたい。



勇也に、好きだと言われるだけで
こんなに幸せな気持になるなんて。




そして、2人が笑いあったあと、
少しの沈黙が流れた。



でも、ものすごく気持ちいい。


勇也は私を優しい目で見下げていて。









ゆっくりと勇也の整った顔が近づいてくる。





ドキドキと心臓が鳴りながらも
私は、自然と目を閉じて。










「好きだ。────由莉。」






‥‥その言葉が聞こえた瞬間。






「───‥‥」









勇也と私は、優しい優しいキスをした。








世界が変わったかのように輝いていた、
9月半ばの夕日が差し込む公園で。









──‥幸せの絶頂にいた私に、これから起きることなんて








「───ふっ。」









‥‥わからない。






< 165 / 248 >

この作品をシェア

pagetop