♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
そう言うと、勇也はいきなり私の頬を両手で挟んで。
「へっ?!//」
グッと近づく距離に肩を揺らす。
ドッドッドッ………!!!
あまりにも突然だったから、心臓が止まりそうなほど、大きく鳴った。
な、何これ?!!
頬を挟まれているから、無理矢理 顔を上に向けさせられている。
勇也は眉を寄せて、そのまま少し怒ったように言った。
「…由莉のこと好きな奴なんて、山ほどいるんだから……、
それ、わかってないだろ?」
私の頬を挟む手に力が入る。
…私のこと好きな人がいっぱいいるって……。
「そんなの嘘だ!」
確かに告白はされたけど……、
でも、私がモテるわけないし。
勇也みたいに毎朝 囲まれたりしないもん。
「じゃあ教えてあげようか?
むさくるしい男どもが、影で何て言ってるか。」
「な、何て言ってるの…?」
私が反論すると、勇也は少しイラついたようにため息をついた。
「『やべー、マジ天使。』『水野と付き合えたら、俺 死ねるわ。』『ちょ、襲いたいんだけど…』
…って。」
「おそ……っ?!!」
襲いたい、って…!!!
勇也の口から出た思わぬ言葉に、開いた口が塞がらない。
「いや、結構 言われてるし。今まで何もなかったのが奇跡だから。」
「へ、へぇ………」
…男子ってそんな事 言うの?
それとも、私が何も知らないだけ?
当たり前のことのようにサラッと言われて、
何も言い返せない。
「───だからさ、」
むにゅっ。
そんな効果音がとても似合いそうなほど、
勇也は私の頬を圧縮した。
「もっと、自覚 持てよ?」
おバカさん。と言いたげな顔で、
勇也はふっと笑って、私を見下げた。
「むっ」
何か悔しくなって、私は口をとがらせる。
…勇也ばっかり、言いたいこと言って~!!
そう思った私の反撃。
自由な両手を勇也に伸ばして──
パシッ──。
「は………?!///」
私も勇也の頬を挟んであげた。