♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
「ちょ、由莉 離せって!!!」
「いーやーだー!!」
勇也にやられたように私もやり返す。
私がやり返してくるとは思ってなかったのか、
勇也は私の腕を掴んで、離すように言ってくる。
…でも私だって、ここで引き下がるわけにはいかない。
ずいっと勇也の方に身を乗り出して、
勇也との距離が更に近くなる。
……勇也は自覚持てとか言ってたけど、
そんなの、私だって……!!
「~勇也だって、モテてるのわかってるの?
女子が何て言ってると思う?!
『あっ、広瀬くんと目 合った~♡』『あんなイケメン見たことない!!!』『私たちの王子だわ!!』
だって!!
おかしいよね、私の方がずっと勇也の事 好きだったのに!
勇也も勇也で、来る者拒まずなんだもん!
私がどんな気持ちだったかわかる?!
勇也だって、色んな子に笑顔 見せすぎじゃん!!」
「……。」
はぁっ……、と一気に言い過ぎて、ちょっとだけ息が上がった。
勇也は目を大きくしてキョトンとしている。
ただ、ずっと私を見ているだけ。
う……、何か言ってよ~……。
今さらながら、この体勢に羞恥心を感じる。
でも、今までずっと溜めていたものを言えて、心がスッキリした。
付き合えても、不安なんだよ…?
私が勇也の彼女でいいのかなって。
他の子に取られたらどうしようって。
すると勇也は、恥ずかしそうに視線を逸らして。
「……あのさ、由莉。俺 知ってたけど?」
「えっ?!」
「だって、声でかいから、普通に聞こえるし、直接 言われることもあるし。」
「そ、そうなの……?」
じゃ、じゃあ……、全部 知ってたんだ。
勇也がどんな風に言われてるか。
「──でも、」
「?」
そこまで言うと、
勇也は私の手を自分の頬からそっと取り、ぎゅっと握って私を真っ直ぐ見た。
「由莉が、ヤキモチ妬いてるのは……知らなかったな?」
「っ……///」
そう、いたずらっぽく、嬉しそうに笑う勇也を見て、カァッと顔が赤くなった。