♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
恋する乙女は…
───カシャッ。
「ねーねー、momo また可愛くなってない?」
「あー、私もそれ思ったぁ!!」
そう小声で話す、モデルの友達。
「momoちゃん、最近 調子いいね~」
目を輝かせながら褒めてくれる、スタッフの人。
「──えへへっ、そうですか?」
そして、レンズの向こうで天使のような笑顔で映る、私。
…正直撮った写真を見て、これは本当に私かと疑うほど、
カメラに映っている少女は魅力的だった。
──勇也と、付き合い初めて1ヶ月が経とうとしていた、10月の下旬。
気付けば私と勇也は、学校の公認カップルにまでなっていて、
知らない人はいないくらい有名。
…らしい。(有紗 情報)
……公認カップルって言っても、帰り道に一緒に帰ってるだけで、
学校でイチャイチャしたりしてないんだけどなぁ。
人目も気にするし。
私たちの事を知ってか、勇也に告白する女子はピタッといなくなったみたい。
…だけど、勇也が公衆の面前で、大胆発言をしたのを見て、
『素敵…♡』と、ハートを射抜かれた人もいるんだって。
私はmomoとして、仕事はとても順調。
雑誌や広告の数も、急激に増えたり。
だけど、「なんか雰囲気変わったね」と、最近言われる。
西園寺さんにそう言うと、「広瀬くんパワーじゃないの?」と
言われて、顔が赤くなってしまった。
……まぁ、そんな感じで充実した毎日を送ってます☆
「はーい、今日の撮影は終了でーす」
「ありがとうございましたー」
そんなこんなしてるうちに、いつもより早く撮影が終わった。
機材を片付けるなり、カメラさんがやって来て、
「今日は最高だったよ」と、ニコッと笑った。
「ありがとうございます!次も頑張ります!!」
…こんな風に褒められるのは嬉しい。
自分の仕事に、自信が持てるから。
「応援してるよ~」
じゃあね、と言って、カメラさんは私に手を振って行った。
「良かった……」
今日は絶好調だったなぁ~♪
私が、ホカホカした気持ちを抱えながら、
更衣室へと行こうとした時。
「momo、ちょっと。」
西園寺さんに手招きされた。