♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
──その時、観覧車がいきなりグラっと揺れて。
「…っぶね…‼︎」
由莉が俺の方にこけてきて、
俺は由莉の腕を支えた。
「…びっくりした……」
由莉は、はぁ…と深呼吸しながら言った。
「由莉、大丈夫?」
と、俺が顔をあげた時、由莉もちょうど顔をあげて。
「ぁ…」
バチっと、近距離で絡み合う視線。
俺の視界に大きく映る、由莉のきれいな顔。
突然のことに、俺の心臓はぞくっと跳ねる。
この距離のせいか、由莉の頬はほんのり赤くなっていた。
…密室に2人。
…かかる吐息。
…近くにある、赤くて小さな唇。
そして、…………俺の、好きな人。
今の状況は、俺の理性を壊すには十分すぎた。
──…由莉、ごめん。
俺は、そんなに我慢強くないみたいだ。
「…えっと…勇也も、ごめ……んっ!」
そう顔を赤くしながら、俺から離れようとした由莉の頭に手をまわした。
そして、もう片方の手で強引に由莉の腕を引き、その口を塞ぐ。
──神様、これ以上耐えろっていうのは無理だ。
「ん…っ、ゆう、や…っ」
「──…」
目をぎゅっと瞑り、俺の名前を呼ぼうとする由莉に
俺は何度もキスを落とす。
それはどんどん深くなっていって。
──足りない。
俺は角度を変えながらキスする。
…俺はここまで我慢したんだ。
だから、ちょっとぐらい欲張りになってもいいだろ?
…あとで、罰でも何でも下せばいい。
だけど、今だけは許して。
そんなキスに力が抜けてきたのか、由莉の体はプルプルと震える。
俺はそれを薄っすらと目を開けて確認すると、
キスをしたまま立ち上がり、
そのまま向かいのイスまで、距離を縮めて行く。
「はぁ…っ、はぁっ」
トンッと、由莉が座り、2人の唇は離れた。
…俺を見上げる由莉の目には、少しだけ涙がたまっていて。
苦しそうに眉を寄せる由莉。
だけどその表情には、熱を帯びていて、
とても色っぽく見えてしまう。
──ごめんな…。
俺が、こんなやつだって思ってなかっただろ?
「ぁ…っ」
そう思いながらも、また、唇を重ねる。