♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥

「どうした？」

「ちょっと待ってね！」




私は急いで鞄を開けてそれを取り出す。




「はいっ勇也！」

「何？」



勇也は私からそれを受け取ると、頭の上にはてなマークを浮かべる。





「開けてみて！」



私がそう言うと、勇也はゴソゴソと包装紙を開けていって。



「……マフラー？」

「そうだよっ」






──あの日。

有紗にショッピングセンターに連れて行かれた日。




いろんな店を見てる時、ふとマフラーの店が目に入った。



…そういえば、勇也がマフラーしてるの見たことないなぁ。




そう思いつつ、店の中に入ってみると。



《勇也だ…》


そう、勇也のイメージにとてもぴったりなマフラーを見つけたんだ。






「やべぇ…すっごい嬉しい…」






勇也はそう嬉しそうにマフラーを首に巻く。


かっこいい……。



「やっぱり…似合ってる」



私が勇也に微笑むと、恥ずかしそうに視線を逸らして。



「実は…俺も、ちゃんと用意してる」


と、はにかみながら言った。




「へっ…？」



驚いて、そんな変な声が出る。



勇也が…私に？





鞄の中から小さな箱を取り出す勇也。



私はそれを受け取り、中を開けると指輪が２つ。





シルバーの上品なリングと、ハートの形をした小さなパールが乗っているリング。


表面には《Yuya/Yuri》と、小さく刻まれていて。





「可愛いっ！！」



私はそう叫んでいた。



…でも、どうして２つ？


すると勇也は何もついていないシルバーのリングを自分の指に通して。




「手 出して？」



もう１つのリングを、私の手をそっと取り、指に通す。



勇也は私の指に入れてくれている時、とても胸がドキドキした。



何だか、結婚式みたい…。



勇也の動作 一つ一つに胸が高鳴って、思わずうっとりと見とれる。



「ん。どう？」



勇也は、私の指にリングを通したあと、自分の手を出してきて。




幸せそうに微笑んだ。




「勇也の…だったんだ…」



──どうしよう。

すごく嬉しい。