♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
何で俺の名前……。
そう思ってた振り向いた先に立っていた女性は、俺の方を見て会釈する。
「初めまして。──…私はmomoの事務所の、社長をやっているの。」
そして、そう話し出した。
momoの社長って…由莉の……。
「…こんばんわ」
どうして、俺の名前を知っているんだろうか。
「少しお話があって……、着いてきてもらってもいいかしら?」
「まあ、はい。」
そんな偉い人が俺に用があるのか…?
──そんなこんなで車に乗り、連れて来られた場所は
厳重に警備がされた部屋。
「開けてちょうだい」
「かしこまりました」
由莉の社長はドアの前の警備員にそう言うと、警備員は言うことを聞く。
そしてゆっくりとドアが開いた。
部屋の中に入って周りを見渡すと、
真っ白な壁に、窓も何もついていない。
「どうぞ、そこの席に座って」
「はい」
そう言って社長は俺の向かいの席に腰掛けた。
なんか…すげぇ緊張する…。
いきなりこんな所につれて来られて
普通でいろって言う方が無理だ。
本当に、俺になんの話だ?
「広瀬くんのことはよく聞いているわ」
「そうですか…」
それを聞いて少し心が暖かくなる俺。
由莉…、俺とのことを話してくれてるんだ。
そう思うと、自然と頬が緩む。
「そして本題なんだけど…
──由莉と、別れてほしいの。」
「は……?」
…だけど心が軽くなったのもつかの間。
俺は意味がわからなくて、もう1度聞き返した。
──だって、信じれなかったから。