♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
何かを伝えたそうな、勇也の発言に体が強張る。
…それは多分 何かを悪いことを感じているから。
「……幸せ、だよ…?」
今はこんな状態だけど。
やり方なんてわからないけど、でも絶対私がなんとかする。
「勇也が…、いつも私を応援してくれているから幸せなんだよ…?」
──勇也は、私といない方がいい…?
「……ん。」
俺が応援しているから、ね…。と小さく笑いながら呟く。
その笑みには自嘲しているかのようにも見えて。
こんな顔にさせているのは私なのか、と胸が締め付けられる。
「あのさ、俺…」
──しばらくの沈黙の後、勇也が静かに話し出した。
辺りはもう真っ暗になっていて、冬の厳しい寒さが肌に感じた。
家の明かりや、公園にある電灯で勇也の表情がわかってくる。
何を考えているのか、ずっと目を伏せたまま。
私は制服のスカートをギュッと握りながら、「…うん」と、相槌を打つ。
「…俺はさ、クラスのやつが雑誌に載ってる由莉を見ながら
話しているのを聞いてて、すごい嬉しかった。」
「うん…」
それは、私も一緒だよ。
『可愛い』『私もmomoみたいになりたい』『綺麗』。
そんな言葉を友達が口にしているのを
隣で聞いていて、とても嬉しかった。
…あぁ、私、頑張ってよかったなぁ、っていつも思ってた。
「そんな時に由莉が、大好きなVenus.とのコラボが決まった、
って話してきた時、最初は嫌だった。
…由莉が忙しくなったら、一緒にいれる時間が少なくなるだろ、って。」
…ほんと、俺って独占欲強いわ、なんて言いながら勇也は笑う。
「…だけどさ。そんな気持ちより、由莉が楽しそうに
仕事の話をしてのを聞いてて、幸せだったんだよな。
…由莉の笑顔を見れるだけで、俺は十分だった。」
「うん……っ」
勇也の話を聞いていて、鼻の奥がツンとくる。