♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
#007 誰のモノにもならないで。

伝えたい想い





───
──









冷たい冬の風が頬をかすめる。


まだまだ冬の厳しい寒さは続きそう。










「寒…っ」




撮影の合間に、私はダウンコートを羽織ってジュースを買いに来ていた。



今は2月の初めの頃だけど、もう春物の衣装を着て撮影。



なんでこんなに寒いんだ、と思いつつも仕事だからちゃんとやる。










「…momoちゃん?」





そんな時、背後からふと声が聞こえた。




いきなりでびっくりしながら、私は後ろを振り返った。




すると、そこには私と同じようなコートを着た、1人のスラッとした男の子。








「魁星くん…!」

「久しぶり」




そう言ってにっこり微笑んだ魁星くんは、
この前 クリスマスの日にぶつかった日よりまたかっこ良くなっている気がした。






う、わぁ〜…!!


魁星くん、やっぱりかっこ良いなぁ。


雰囲気も、前よりもっと大人っぽくなってるし!








「魁星くんもこのスタジオで撮影だったんだ!」



まさか、こんな所で魁星くんに会えるなんて。




「そうそう。momoちゃんは、何時から撮影 始まる?」

「えっとね…あと10分くらい!」



私がそう答えると、魁星くんは苦笑いを浮かべた。




「あー…じゃあもうすぐか。」

「どうしたの?」

「いや、俺 momoちゃんと話したくてさ。
…今日ご飯とか行ける?」










今日かー…、予定とかは何もないし…。



…もう写真 撮られたりも、しないよね?多分。



それに、私だって久しぶりに魁星くんと話したいし!!





「うん!大丈夫、行こう!」


私は、そう言って首を大きく縦に振った。



そんな私を見て、魁星くんは嬉しそうに笑う。





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