♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
靴に履き替え、グラウンドを出る。
「おっ?広瀬、水野、ご苦労だったな!」
途中で、私たちに雑用をやらせた超本人の先生に会った。
「……いえ。」
勇也はいつもより低い声で言った。
先生のせいでこんな時間に帰ってるんですよー!!
…まぁ、元はといえば私たちが日直の仕事をしてなかったからだけど。
「先生も、お疲れ様です〜」
私は作り笑いを浮かべて、思ってもないことを言う。
そんな私を見て、勇也はふっと小さく笑った。
「……っ。」
───何だろう、なぜかドキドキする。
勇也と2人で並んで歩いてるから?
私、緊張してるの?
う〜…、もうわかんないよー。
そんな気分を紛らわそうと、
空を見上げると夕日が出ていて、オレンジ色になっていた。
「きれい……」
私は思わず呟いた。