♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
そんな私の気持ちなんてお構いなし。
勇也はため息をついて話し出す。
「…マジで心臓止まるかと思ったし…」
「あ、はは……」
どっどっどっ!
私の心臓、うるさい!!
勇也に聞こえるかもしれないじゃん!
何かもう、トラックに引かれそうになった事なんてそっちのけで
今の状態で頭がいっぱい。
っていうか、いつまで勇也はこうしてるの?!
私の身がもたないから、早く離してよ〜っ!
「…まぁ、無事で良かった。──さ、帰るか。」
「ぁ……、うん。あり、がとう。」
私のテレパシーが通じたのか、
勇也は私の肩をぽんっと叩いて、また歩き出す。
…………き、緊張した〜!
私の顔真っ赤だよ。
耳まで熱いし。
私は自分の顔をぱしっと叩く。
「そういえば、水野の家ってどこ?」
「え?あ、この道を真っ直ぐ行って、右に曲がった所だよ?」
あ、焦った…。
勇也が急に振り向いてくるから。
顔赤かったの、見られてないかな?なんて。
「………俺もそっちの方向だから送るわ」
────え。
えぇえええ?!
「お、送ってくれるの……?」
「当たり前だろ?」
勇也は私を横目で見て、優しく笑った。