♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
「なん、で………」
思わずそんな言葉がこぼれる。
だって、勇也が帰って行った道は…、
全然 同じ方向じゃなかったから。
私と来た道を、勇也はまた歩いていたのだ。
「あっ」
勇也が道の角を曲がってしまったので、
私は急いで追いかける。
…あくまでも、勇也にバレないように。
それから私は、勇也とある程度の距離を置きながら、
勇也を尾行する。
勇也のあとをついて行っている時、ふとこう思った。
───あれ?この方向ってまさか………。
そう思いつつも、勇也にバレないように、
こそこそと移動する。
「───やっぱり……」
私の勘は的中。
勇也が入って行ったところは………
なんと、駅のホームだった。
「勇也、電車じゃん………っ」
どうして私を送ってくれたの…?
わざわざ遠回りしてくれたの…?
駅に入っていく勇也の後ろ姿が、とても愛おしく思えた。
─────ねぇ、私のこの気持ちは、何?