♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥



「なん、で………」


思わずそんな言葉がこぼれる。








だって、勇也が帰って行った道は…、
全然 同じ方向じゃなかったから。




私と来た道を、勇也はまた歩いていたのだ。




「あっ」



勇也が道の角を曲がってしまったので、
私は急いで追いかける。



…あくまでも、勇也にバレないように。




それから私は、勇也とある程度の距離を置きながら、
勇也を尾行する。





勇也のあとをついて行っている時、ふとこう思った。




───あれ?この方向ってまさか………。






そう思いつつも、勇也にバレないように、
こそこそと移動する。










「───やっぱり……」



私の勘は的中。




勇也が入って行ったところは………
なんと、駅のホームだった。






「勇也、電車じゃん………っ」




どうして私を送ってくれたの…?

わざわざ遠回りしてくれたの…?





駅に入っていく勇也の後ろ姿が、とても愛おしく思えた。








─────ねぇ、私のこの気持ちは、何?











< 33 / 248 >

この作品をシェア

pagetop