♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
いつもと違う景色
──窓から射し込む、心地良い太陽の光。
リリリリ…と鳴る、いつもはうるさいはずの目覚まし時計でさえ、
素敵な音に聞こえてしまう。
眠い目をこすりながら、大きく伸びをする。
…あぁ、朝が来た。
……今日から新生・水野 由莉の始まりです!
ご飯を食べて、着替え終わった私が向かった先は、洗面台。
いつものように前髪を上げて、ブラシで軽くといて終了。
そして、鏡に写った自分を見つめる。
「うーん…………」
髪…、ちょっとだけ巻いてみようかな。
うん。ちょっとだけ……。
「お母さーん!コテってどこにしまってるかわかるー?」
「あぁ〜、それならね───」
────よし、完成。
変じゃない、よね…?
メイクはいつも通りだけど大丈夫だ、多分。
「由莉〜、そろそろ時間よー?」
「えっ?!行ってきます!!」
お母さんに促されて、私は急いで家を出る。
昨日の夜、有紗から《明日はちょっと、先に行っとくね!》とメールがきていたから
今日は珍しく、1人で登校。
話相手がいないからか、道端に咲いてる花が目に入ってくる。
「きれい──…」
私はふと青空を見上げる。
………あれ?
空の色、昨日とちょっと変わった?
「………ふふっ♪」
何でだろう…。
全部が、キラキラして見えるよ。