♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
「はぁ………」
言われた通りコンビニでプリンを買い、駅へと戻る。
ありえねぇ……。
明日、普通に学校あるし……。
もうどうせなら、寄り道して帰ってやる。
そう思って、俺は近くのビルが並ぶ街に行った。
街頭と月の灯りで照らされた街。
今は11時くらいだから、やっぱり人は少ない。
あー、静かだな。
こういう日があっても、意外といいかも。
俺は夜空を見上げながらぶらぶらと歩いていた時。
───「♪♪~…♪~…」
ふと、聞き覚えのある鼻歌が聞こえてきた。
…………水野?
俺はハッとなって、目線を下に戻した瞬間。
───どんっ
前からぶつかってきた、1人の女性。
「あ、すいません」
「……………いえ」
焦った。
だってまた───
俺の目の前にmomoがいるんだから。
俺にぶつかってきたmomoはまるで俺が見えてないかのよう。
謝ってきた時の顔は、なぜか幸せそうだ。
そしてmomoは、俺の横を通り過ぎ、また鼻歌を歌いながら遠くへ行ってしまった。
────あの鼻歌。
水野も歌ってた。
声も似てるし、あれは間違いなく、momoだ。
「明日………だな。」
明日、水野にかまかけてみるか。
そしたら、全てが、
わかる。