♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
…水野が好きだと気付いたものの、
問題(?)が1つ発生。
水野が髪を巻いてきた日。
恥ずかしながらも「可愛い」って、言った。
その後、顔が真っ赤になって固まっている水野を置いて、
伊集院に廊下に連れ出された。
伊集院は腕を組み、壁にもたれるとこう言った。
「広瀬も、大変ね。」
「………何が?」
大変って、何の事だ?
俺、何かしたっけな。
「由莉に決まってるでしょ?」
「っ…」
やばい。
こいつ、完全に気付いてる。
「広瀬もわかりやすいのね♪
顔に書いてる。────由莉が、好きだって。」
俺を射抜くような目で見る伊集院。
あぁ、ダメだ。
もう、伊集院には負ける。
「だったら何だよ……」
俺は頭をくしゃくしゃっと掻く。
俺が認めたのを見てくすっと笑う。
「由莉は、モッテモテだからね〜…」
「知ってる。」
「あんな可愛いんだしね」
「…まぁな。」
可愛いのに、自覚がないんだ。水野は。
「そういえば、今日も靴箱に手紙入ってた。」
「は?」
それって、ラブレターですか。
「なのに由莉ったら、『この人、入れる所間違えるなんて…、かわいそう。』とか言って、
本人にラブレター返しに行っちゃったの。」
「…………。」
うん。
それはかわいそうだわ。違う意味で。
ラブレター返しに行くとか………、そいつに同情する。
「まぁ、鈍感な子だから。積極的に行かないと、誰かに取られるからね?
…由莉を狙ってるやつなんて、女子でもいるんだし。」
まじか。
「はぁ……。それは大変だな。」
「でも?最近 由莉はある事に気付いちゃったのよね~♪」
そう、俺を見ながら言う伊集院。
──どういう意味だ?
……とりあえず、頑張るか。