♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
「勇也…………?」
見上げると、私の手首を掴んで、じっと私を見つめる勇也の顔。
その目は、何だか大切なものでも見るような目で。
そらすことのできない視線。
私たちを取り巻く空気が変わる。
ふわふわしてて、夢みたい。
「あの…」
「黙って」
どうしたの?と聞こうと口を開いたら、勇也にすぐ制止されてしまった。
私の手首は勇也に掴まれたまま。
うっ……、この状況、どうしたらいいの………。
どうすることもできない私は、ただ黙る。
2人の間に長い沈黙が流れる。
────ぐっ。
すると、私の手首に感触が走った。
それと同時に聞こえてきた勇也の言葉。
「………ごめん、な」
「え……?」
勇也は何も言わず、そのまま私の肩を押さえた。
そして、少しずつ近づいてくる 伏し目がちな目をした勇也の顔。
え、えぇっ?
これは、何?
私がそう考えている間にも近づく、私と勇也の距離。
そして──────