♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
──『……………ごめん、な』
「………っ!!」
ふと頭をよぎった、”あの時"の光景。
勇也が私の手首をつかんで、肩を持たれて…。
そしたら、勇也の顔が近づいて……きて。
私はまだ、あの時の事を聞けずにいる。
……と、いうか、聞くのが怖いんです…。
だってね?
勇也も何もなかったみたいにしてるし!!
それに、いざ聞こうとなると…
その、あの、何て言うのか、ね……。
うん。…………無理。
恥ずかしすぎて死にそう。
「なーんだ。おもしろくないなー。」
広瀬も何やってんのよ……と、
こっちの気も知らないで、頬杖をつきながら
ぶつぶつ言っている有紗。
──今、有紗に言ったら、大騒ぎするんだろうな……。
「あ、広瀬戻ってきたわよ?」
どきんっ────!
有紗のその一言で、
心臓が、一気に動き出す。