♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
ちらっとドアの方を見ると、
勇也がポケットに手を突っ込んで歩いてきた。
「あ、さっきの問題 解けた?」
勇也は私がじっと見ているのに気付くと、
そう言って私の隣の席に座った。
そのことでぐっと縮まる距離。
──ほらね。
勇也は、この前の事を何とも思ってないんだ。
今だって、すっごい普通だし。
こんなに意識きてるのは私だけか、と
少し痛む心。
「う、うん。これであってる?」
私はできるだけ、ドキドキしてるのをバレないように話す。
うっ……近い。心臓の音 聞こえてないよね?
「うん。──完璧。やればできるじゃん。」
「えへへ…//勇也のおかげだよ?」
「いやいや、そんな」
「いやいやいや、教え方がいいんだよっ!」
勇也は少し顔を赤くしながら頭をかく。
きゅん。
───かわいい←。
いつもクールなのに照れてる姿は
とてつもなくギャップを感じる。
私は頭の中でそんな事を思っていた時。
「チッ。」
「「………。」」
私の横から聞こえた、盛大な舌打ち。
「ちょっと、何2人だけの世界に入ろうとしてるの?」
見ると、有紗は腕を組みながら私たちを睨んでいた。
「いや、そうじゃなくて」
「そうじゃなくて何?また私のこと忘れてたでしょ?」
…………。
──図星です。すいません。
こればかりは何とも言い返せない。