♡ワケあり彼女と極秘恋愛♥
いやいやいや………
え?
勇也が、モデルするの?
チラっと勇也を見ると、勇也は眉をしかめていた。
「や、でも、俺 初心者ですし……」
「大丈夫よ!ポーズとかはこっちから、指示するわ!」
そんな勇也に、必死に交渉する西園寺さん。
「でも……」
俺、やめときます。って言いかけた時。
ガバッと勇也の手を西園寺さんが両手で包んだ。
いきなりのことに、目を大きく見開いている勇也。
そして、西園寺さんはこう言ってお願いした。
「お願い…どうしても広瀬くんが必要なの……っ」
どっきーーーーんっ。
目の前には、とてもとても美しい美女。
そんな美女に手を握られて、
挙句、「あなたが必要なの」なーんて言われたら………
「………っ、わかり、ました」
誰だってOKしてしまう。
その返事を聞くと、パァアッと明るくなる西園寺さん。
「ありがとう!お礼はたくさんさせてもらうわ♪」
「いえ……。」
「じゃ、早速 撮影に行きましょうか!……あ、momoは広瀬くんの撮影が終わるまで待ってて?」
「あ、はい」
何だかよくわからないまま、勇也は連れて行かれた。
そして────
パシャッパシャ
「おーいいね~!広瀬くんて、昔モデルとかやってたの?」
「いや、全然……」
なぜか撮影がうまくいっている。←
それに……
「あの人 誰ーっ?!」
「めっちゃカッコ良いよね?」
「あとで名前聞いてみよーよっ!!」
………。
早速 勇也の周りには人が集まってきている。
「広瀬、人気ね」
私は体操座りをして、頬をふくらましていた。
有紗はそんな私を見て、拗ねちゃって♪とか言って、楽しんでいる。
そんなの…拗ねたくもなりますよ。
何でそんな、女の子からの人気集めてるの。
──……別に、私が言う立場じゃないけどさ。
「広瀬くんお疲れ~!!
じゃ、次はmomoちゃんの撮影に入ろっか。」
「はーい」
勇也の周りに群がっている女の子……と、勇也をチラっと見てから、
私は返事した。
───……もう、勇也なんて知らないっ。