Worlds end
第31章 怯え
僕とミオが、
病室に入ってくるなりモモは、

「もしかして私がいなくても、
曲、出来ちゃった?」

と、まるで文化祭が全ての様に、
僕らに尋ねる。

「モモ…私達、考えたんだけど、
今年の文化祭は諦めよっか。」


沈黙が走る。


モモは今にも泣き出しそうな声で、

「ゴメンね…私の所為だよね…」

僕は、その空気に耐えられなくて、
一人、俯いていた。


一秒、一秒。
何処から来るかも分からぬ恐怖に、
ただただ怯え。


過ぎる時間に変わらぬ空気は、
重く、痛く。

何処から来るかも分からぬ恐怖に、
ただただ怯え…
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