私の片思い
「ケンカって言うか…なんて言うか」


「なんだ。
どうせまた、美咲がだだこねただけでしょ?」


「…違うよ。」

なんで、ケンカ=わたしがだだこねる

になってるのよ。


「…美雪はさぁ、高橋と2週間ぶりのデートが家で勉強でもいいと思う?」


あたしは、美雪に相談してみる。

高橋というのは、美雪の彼氏の名前。

隣のクラスで、生徒会長なんかやってたりする、なかなかの秀才でイケメンだ。


「うーん。あたしは別にいいかなぁ。それでも…」

「えっ?、なんで!?2週間ぶりだよ?」

意外な答えにもう一度聞いてしまう。


「だってさ…会えるだけで、嬉しくない?
だったら、形は何でもいいかなぁとあたしは思うけどな」


……会えるだけで、嬉しい。

…そうか。
確かに、そうかも。

メールよりも、
電話よりも。


顔を見れるだけで。


< 11 / 30 >

この作品をシェア

pagetop