私の片思い
全部が初めてだらけ。


文くんで、全ていっぱいになった。







あの時の幸せだった自分を思いだす。


そうだ…あの時、文くんが言ったんだ。


「美咲と付き合うって決めたからには、ちゃんとするから。でも、美咲の思うようにはしてあげられないかもしれない。美咲が会いたいと思う時にあってあげられない…それでもいい?」



文くんは、ちゃんと考えてくれていた。


高校生のようなカップルにはなれないけど。
それでも嬉しかった。



…会いに行こうか。


文くんに。


我儘ごめん、って。


そして、やっぱり好きだって。


文くんに会いたい。





「髪型よし!服装よし!持ち物よし!…笑顔よし!」


鏡に映った自分の姿を見て、気合いを入れる。


文くんに会いに行くと決めた私は、学校から帰って来て早速、準備を始めた。

文くんの家でご飯作って待っていよう。


お母さんには、文くん家に行くって言ってるし。


門限の10時までに、文くんが帰ってきますように!




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