初恋の終着駅
とある日曜日、私は家でごろごろしていた。
何かと過酷な毎日に疲れて、出掛ける気力も体力的も無くなって。精神的にも滅入ってしまいそうになっていたし。
昨日の土曜日も一日中、部屋に篭ってDVD三昧。今日も同じように過ごそうと思っていたら、部屋の戸を叩かれた。返事をする前にドアが開く。
「お姉ちゃん、買い物付き合ってよ」
遠慮なくドアを全開にしたのは妹。否定を許さない強い口調は私とひとつしか年が違わないからか、負けん気の強い性格か。
「どこ行くの?」
「霞町のショッピングモール。お茶奢るから」
お茶ぐらいでつられたりしないけど、付き合ってもいいかな。昨日もごろごろしてたから、少しぐらい動いてないと夜の寝つきが悪くなるかもしれないし。
「いいよ、ちょっと待ってて」
「ありがと、早くしてね」
私がベッドから起き上がるのを確認して、妹は部屋を出て行った。