初恋の終着駅

手早くメールを送信して、携帯電話を枕元に置いた。目を閉じて眠ろうと思うのに、何だかもやもやしてくる。


今頃、香澄は電車の中だろう。


今日の電車の車掌さんは誰かな。
曽我部さんだったら……


私の名前を呼んでくれた声。
送ってくれると告げたときの、ちょっと悪戯な横顔。


昨日のことが思い出されて、胸がドキドキしてきた。さらには、きゅうっと締め付けられたり、うずうずしてきたり。


何だろう、この気持ちは。


枕元の携帯電話が、ぶるっと震えた。
香澄からの返信だ。簡単だけど私を気遣ってくれる言葉が嬉しくて、申し訳ない気持ちになってくる。


昨日のことを香澄に話すべきなのか、だけど話すのが恥ずかしい。


それに、何と言えばいいんだろう。


曽我部さんに送ってもらったことを正直に話せばいいのだろうけど、どうして胸が苦しくなるんだろう。


いろんなことが頭の中を巡ってきて、何から考えたらいいのかわからなくなってくる。