私の後輩くん!



「初めて観覧車乗ったの、小学生の頃
だったんですけど…」

「…うん」

え…これ…深刻な話!?

何!?観覧車から落ちたとか!?
そりゃトラウマになるわな!

「頂上に行ったとき一緒に乗ってた兄が
凄い勢いで揺らして来て…」

「…うん」

「…それがトラウマになりました…」

「…………え…それだけ?」

「怖かったんです!!トラウマ何ですよ!!////」

奏斗は顔を赤らめて言った

ガタッ!!

観覧車が風で揺れた

「ぅわっ!?」

「え!?何!」

奏斗はいきなり私に抱き付いて来た

「かかかかか奏斗ぉ!?////」

「ごめんなさい!!驚いちゃって…
……あの…もう少しこうしてても
いいですか?」

「え!?べっ別にいいけど…」

「ありがとうございます」

奏斗は私に抱き付いたまま
こちらを向いて優しく笑った

ドキッ!!

可愛い…

いつも毒舌な奏斗が素直だ!!
超レア!!超可愛い!!

私は観覧車を降りるまで
この時間を噛み締めていた





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