僕と君
日の当たる場所
僕の大好きな大好きな子猫が死んでしまった。
悲しみに暮れているそんな時、彼女が現れた。
子猫が死んでしまった日から、彼女は僕のずっと傍にいる。
そして、一緒に日々を過ごした。
今朝、彼女は本を読んでいた。
―ねぇ。
「…何?」
―んーん、何でもない。
「…そう。」
彼女は、本が好きだ。
本が、私をこの物語の中の主人公にしてくれる。
彼女はよくそう言った。
出会って最初のころ、彼女が本を読んでる時は、話しかけても返事は無かった。
けど、今は返事を返してくれる。
それが嬉しくて、思わず笑ってしまった。
―ふふっ。
「…何よ。」
―ふふふっ。何でもないっ。
「怪しいなぁ…。」
そう言って、肩を上げた。
反応してくれるのも、嬉しい。
何だか最近は嬉しいことばっかりだな…。
これが幸せって言うのかな?
街角で買ったアイスクリームをベンチに座り、ふたりで食べながらそう思った事を思い出した。