週末シンデレラ番外編SS集


「このまま俺の家に向かおうかと思うけど……大丈夫かな?」
「途中でコンビニに寄ってもいいですか? 必要なものはそこで揃えられると思うので」

顔は、仕事中はほぼすっぴんだし、コンビニにトラベル用のスキンケアセットがあるはずだからそれで間に合う。

下着は買ってもいいけど、征一郎さんに洗濯機を借りようかな……。

「そうだな、泊まるとなるとなにかと大変だったんだな……悪い、なにも考えていなかったよ」
「いえ、いいんです! 必要なのはそれくらいで……あっ、洋服!」

出勤も征一郎さんと一緒で、洋服も今日と同じだとお泊りしたってバレるよね……。

悪いことをしてるわけじゃないし、付き合っていることも隠してないけど、変に勘繰られるのはイヤだな……。

「洋服なら、あるんじゃないか?」

わたしが考えていると、征一郎さんが右手に持った紙袋をひょいと上げて見せてきた。

「そっか! 買ってもらったワンピースがありましたね!」

そうだ、それがあった……!

「ちょうどよかったな」

あ、あれ……なんかちょうど良すぎるかも!?

「あ、あの! べつにお泊りを期待して、プレゼントにワンピースを選んだわけじゃないです……よ?」

なんだか恥ずかしくなって否定する。

すると征一郎さんも、眼鏡をズレてもいないのに押さえながら照れくさそうにしていた。

「お、俺もべつに泊まることを考えて、きみにワンピースを買ったわけではなくて、着て欲しいからで……いや、でも明日……それを着たきみを見てみたいけど」
「じ、じゃあ……明日、着ますね」

ふたりで征一郎さんが帰る電車に乗り込む。

いつもより気温は低いはずなのに、身体が火照るほど熱いのは、きっと隣にいる征一郎さんのせい。

どうか、来年のクリスマスも征一郎さんと一緒に過ごせますように。


Merry Xmas!!


H25.12.24
*メリークリスマス*
読んでいただき、ありがとうございました!
相も変わらずウブでモジモジしてるふたりです。
ちょっとマンネリ気味な流れで申し訳ありません…。
つ、次はもうちょっと別の展開を……(汗)
それでもニヤッとしてもらえたら嬉しいです!
*それでは、よいお年を*
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