冬が寒いわけ
本当のことを言うのは今しかない。
「ねぇ、ひなた。」
「ん?」
「ゆうひのあざのことなんだけどね…」
「うん。」
「ごめんなさい。
私、嘘ついてた。
私、ゆうひを叩いたの。
ごめんなさい。」
「…そっか……」
「ごめんなさい。ごめんなさい…ごめんなさ…」
「でも、それわ俺に謝ることじゃないだろ。謝るのはゆうひにだろ?」
そう言いながらひなたは
私の冷えた頬につたる大粒の涙を
ぬぐいながらくしゃっと頭を撫でた。