等心大〜tou・sin・dai〜
「まっ、ドイツはまた
いつでも行けるしさ」
春奈が明るく言う。
きっと
たくさん悩んだだろう。
苦しんだだろう。
親のことも、
自分の夢や目標も、
どれかひとつを選ぶなんて
できないくらい
全て大切なもので。
でも
どれかひとつを
選択しなきゃならないこと
人生にはきっとある。
誰にでも、等しく。
「彩の子、っていう
希望もできたことだしねっ」
そう笑顔で言う春奈を
私はとても綺麗だと思った。
「ありがとう…」
「なんで彩がお礼言うのー」
たくさん話して
たくさん笑って
私と春奈は別れた。
「また近いうち会おうね」
「うん。いつでもメールして」
学生のときは
友達と自分は
同じ位置にいる、と
思ってた。
でも
この年齢になると
みんながそれぞれ違う場所にいて
それぞれの想いを抱え
別々の人生の中にいることを
実感する。
それでも
時々、こうして
時間を共有して笑い合える。
友達の
本当の価値に気付くということは
それだけ歳をとった、と
いうことなのだろう。
いつでも行けるしさ」
春奈が明るく言う。
きっと
たくさん悩んだだろう。
苦しんだだろう。
親のことも、
自分の夢や目標も、
どれかひとつを選ぶなんて
できないくらい
全て大切なもので。
でも
どれかひとつを
選択しなきゃならないこと
人生にはきっとある。
誰にでも、等しく。
「彩の子、っていう
希望もできたことだしねっ」
そう笑顔で言う春奈を
私はとても綺麗だと思った。
「ありがとう…」
「なんで彩がお礼言うのー」
たくさん話して
たくさん笑って
私と春奈は別れた。
「また近いうち会おうね」
「うん。いつでもメールして」
学生のときは
友達と自分は
同じ位置にいる、と
思ってた。
でも
この年齢になると
みんながそれぞれ違う場所にいて
それぞれの想いを抱え
別々の人生の中にいることを
実感する。
それでも
時々、こうして
時間を共有して笑い合える。
友達の
本当の価値に気付くということは
それだけ歳をとった、と
いうことなのだろう。