等心大〜tou･sin･dai〜

友貴の
一人暮らしの部屋に行くたび

帰るのがイヤで
離れたくなくて

私もここに
転がりこんじゃおうかと
思う時期もあった。




ただ私は
古風な人間なのか
実家を出るのはお嫁にいく時、
という夢もあったので
同棲は思いとどまった。




あの頃
私は23で、友貴は24で、
結婚なんてまだまだ
先の話だと思っていたけど

もう私も25。
少しずつ同級生も
結婚したり出産したり。


あせりはないけど
おいてきぼりな気分。

いや、
あせってるのかな。



ただ結婚に妥協したくない。

まだ遊びたいし
家事も子供も正直苦手だ。





いっそのこと友貴が
かっこいいプロポーズでも
してくれたらいいのに。
私が迷う間もないくらい
ロマンチックに。