等心大〜tou・sin・dai〜
幸せ
友貴が帰ってくる前に
夕飯作っとこう。
そう思って
冷蔵庫を開けると
中には食材がほとんど
入ってなかった。
――買い物行くか。
鏡で身なりをかるくチェックして
さっとバッグを持って
外に出た。
外はいい天気。
大変なことがあったはずなのに
私はなんだか
すがすがしい気分だ。
迷いが
フッ切れたからかもしれない。
オープンカフェの前を通ったら
ふとお腹がすいていたことに
気がついた。
そういえば
朝から何も食べてなかった。
時間的にちょうどいいし
ランチにしよう。
私はそのカフェに入り
アイスコーヒーと
べーグルを注文した。
外のテラス席に座ると
陽射しが気持ちいい。
コーヒーとべーグルの味も
格別に感じる。
他のテーブルに目をやると
OLらしい人と妊婦さんがいた。
――あれ?
あの妊婦さん、見たことある。
よく目をこらすと
高校時代の同級生、真希だった。
「真希!」
私が呼びかけると
真希は顔を上げて
ビックリした顔で私を見た。
「彩?!」
私はグラスと皿を持って
真希のテーブルにかけよった。
「真希ったら
こんなとこでどうしたのよ〜」
「この近くに引っ越してきたの!
手紙読まなかった?」
「読んだよ〜
でも住所までよく見なかった」
「彩はあいかわらずねぇ」
私は昔から
手紙をよく読まないのだ。
サッとしか読まないから
要点は理解しても
他はすっかり抜けおちる。
「やぁ〜すっかり妊婦だねぇ」
私の言葉に
真希はやわらかく微笑んだ。
夕飯作っとこう。
そう思って
冷蔵庫を開けると
中には食材がほとんど
入ってなかった。
――買い物行くか。
鏡で身なりをかるくチェックして
さっとバッグを持って
外に出た。
外はいい天気。
大変なことがあったはずなのに
私はなんだか
すがすがしい気分だ。
迷いが
フッ切れたからかもしれない。
オープンカフェの前を通ったら
ふとお腹がすいていたことに
気がついた。
そういえば
朝から何も食べてなかった。
時間的にちょうどいいし
ランチにしよう。
私はそのカフェに入り
アイスコーヒーと
べーグルを注文した。
外のテラス席に座ると
陽射しが気持ちいい。
コーヒーとべーグルの味も
格別に感じる。
他のテーブルに目をやると
OLらしい人と妊婦さんがいた。
――あれ?
あの妊婦さん、見たことある。
よく目をこらすと
高校時代の同級生、真希だった。
「真希!」
私が呼びかけると
真希は顔を上げて
ビックリした顔で私を見た。
「彩?!」
私はグラスと皿を持って
真希のテーブルにかけよった。
「真希ったら
こんなとこでどうしたのよ〜」
「この近くに引っ越してきたの!
手紙読まなかった?」
「読んだよ〜
でも住所までよく見なかった」
「彩はあいかわらずねぇ」
私は昔から
手紙をよく読まないのだ。
サッとしか読まないから
要点は理解しても
他はすっかり抜けおちる。
「やぁ〜すっかり妊婦だねぇ」
私の言葉に
真希はやわらかく微笑んだ。