等心大〜tou・sin・dai〜
翌日。
仕事が終わると
私はそのまま友貴の部屋へ向かった。
本当なら
引越しや、結婚式のことを
ワクワクしながら
調べるはずだった。
なのに
私の気持ちはどんよりと重く
空気の抜けたボールのようだ。
テレビをつけても
まるで他の国の言葉を聞いてるかのように、内容が頭に入っていかない。
全てのものが
私の前を素通りしていく。
ぼんやりと座っていると
外から小学生の子供達の楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
そっと目を閉じると
自分も小学生に戻ったような
不思議な感覚に陥る。
ありふれた毎日が
昨日と同じように
今日も必ずやってくると
思ってた。
同じ日々が続いていくことを
時には欝陶しく感じたりもした
ありふれた日々こそが
かけがえのないものなのに
気付くのが遅かった。
立ち止まっていたいのに
時間は容赦なく過ぎていく。
どんどん流れていってしまう時間の中で
本当の価値を見出だせるのは
意外と過ぎてしまったあとなのかもしれない。
いつもいつも
シンプルなことに
気付かないでいた。
友貴との時間はいつだって
キラキラ輝いていたのに。
いつも他人のせいにしてた。
いつだって
私自身の中に
問題も答えもあったのに。
窓から入ってくる
みかんみたいな朱い西陽は
私の心から流れる
血の色に思えた。
一人で勝手に裏切って
一人で勝手に傷ついて
本当に、私はバカだ。
「電気もつけないでどーした?」
仕事が終わると
私はそのまま友貴の部屋へ向かった。
本当なら
引越しや、結婚式のことを
ワクワクしながら
調べるはずだった。
なのに
私の気持ちはどんよりと重く
空気の抜けたボールのようだ。
テレビをつけても
まるで他の国の言葉を聞いてるかのように、内容が頭に入っていかない。
全てのものが
私の前を素通りしていく。
ぼんやりと座っていると
外から小学生の子供達の楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
そっと目を閉じると
自分も小学生に戻ったような
不思議な感覚に陥る。
ありふれた毎日が
昨日と同じように
今日も必ずやってくると
思ってた。
同じ日々が続いていくことを
時には欝陶しく感じたりもした
ありふれた日々こそが
かけがえのないものなのに
気付くのが遅かった。
立ち止まっていたいのに
時間は容赦なく過ぎていく。
どんどん流れていってしまう時間の中で
本当の価値を見出だせるのは
意外と過ぎてしまったあとなのかもしれない。
いつもいつも
シンプルなことに
気付かないでいた。
友貴との時間はいつだって
キラキラ輝いていたのに。
いつも他人のせいにしてた。
いつだって
私自身の中に
問題も答えもあったのに。
窓から入ってくる
みかんみたいな朱い西陽は
私の心から流れる
血の色に思えた。
一人で勝手に裏切って
一人で勝手に傷ついて
本当に、私はバカだ。
「電気もつけないでどーした?」