初恋日記
「え!?いや…ごめん」
つい……
「喉かわいた!寛ちゃんなんかおごって?あ、あそこがいい!」
「あっ…」
茜は勝手にてくてくカフェに入っていった。
…今度こそ逃げちゃおうかな。
「寛ちゃーん!」
「!」
もくろみ失敗…。
でかい声で呼びやがって…本当恥ずかしい!
「もう注文しちゃった!」
「あ…そう」
本当ちゃっかりしてんな。そんなとこは瑞季と似てねえ。
「ちょうどよかった」
「何が?」
「俺、君の姉さんに嫌われるようなことしたのかな?何か知らない?」
「うーん、いつの話?」
「俺らが小3の時」
「ええ?そんなの知らないよー、あたしまだ生まれてないし」
「え?…あ、そっか。…でも何か聞いてない?」
「ううん。ただ寛ちゃんには二度と近づくなって、すんごい怒られた」
「…じゃあなんで会社まで来たんだよ?」
「お姉が何と言おうと、あたしたちは想いあってんだよ」
「は…?だからあの…俺いつ君のこと好きっつった?」
「もう!忘れちゃったのぉ?ひどいっ!だからお姉にも嫌われるんじゃん?」
「ええっ…!?」
なんだなんだ!?俺茜に何か言ったか!?そうか酔っぱらってたんだ…
いやあの日は一滴も呑んでないぞ!?