【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
それはもうびっくりして後ずさるくらい
、一斉に男子生徒が集まってきた。
しかも皆、"姫"って……。
そこで、ああそうか、と納得する。
昨日の今日で、ものすごい伝達力だと思
うが、もう皆に、姫だってことがバレて
るらしい。
それで、あの視線か。
「……おはよう。鞄は、平気よ」
だけどこんな優遇される意味がわからな
い。
とりあえず挨拶を返して、そう言うと、
男子生徒たちはニコニコしながら「了解
ッス!」と言った。
……ほんとなんだったのかしら。
怪訝そうな顔をする私に、またも類は微
笑んだ。
「すっかり人気者だね、麗ちゃん」
そんなどこか楽しそうな類の声に。
日常が変わっていく、予感がした。